タイタンの戦い

LDの方が天地が広い

のLDハードオフにて100円。
本当はCAV仕様の2枚組みLDが欲しいのだが、残念なことに未だお目にかからない。
レイ・ハリーハウゼンの集大成で、今の所この作品で引退している事になっているので気合いが入っているのは分かるのだが、イマイチ面白くない。聞くところによれば3300万ドルの巨費を投じたとあるがちょっと疑問。ハリーハウゼンお得意の「ダイナメーション」の凄さは分かるのだが、コマ撮りのシーンになるとほとんど画面がフィックスになって躍動感が無くなってしまう。「スターウォーズ」にあるモーションコントロールを使用したコマ撮り特撮を観た後では少々物足りない感じがするが、これは俺がひねくれているためか?
仕様 TVサイズ・カラー・CXステレオ。現行のDVDは画面がビスタサイズになっているので、TVサイズのLDは貴重だと思われる。
ローレンス・ローゼンタールのオリジナルスコアは素晴らしく、ヒロイズムを素直に感じられる。ぜひともサントラが欲しい所だが、金は無し(笑)

007 ネバーセイネバーアゲイン

邦版は未だ出ず

GEOにて380円。
シリーズ番外編。内容は「サンダーポール作戦」のリメイクだが、スケール感が多少落ちた印象。邦版DVDは特典無しの通常版しかないが、アメリカではスペシャル版はおろかブルーレイまで発売されている。
監督のアービン・カーシュナーは続編ばかりの職人監督で、後は「ロボコップ2」や「帝国の逆襲」などがある。塾長も「腕は良いのだが」と書いてある通り、手腕は確かだが作品に恵まれているとは思えない気の毒な監督である。
サントラファンとしては、オリジナルスコアを誰が担当しているのか気になるが、何と驚いた事にミッシェル・ルグランである! アクション映画にルグランとは非常に強引であると思われるが、まあ何とかこなしている。ただ、デビット・アーノルド的なスコアではないのでやや不満が残る。本家の007でも「私を愛したスパイ」でアクション映画とは無縁と思われるマービン・ハムリッシュを起用すると言う暴挙をしているが、それとどっこいどっこいである。
仕様 スクイーズスコープサイズ・カラー・ドルビーデジタルサラウンド。画質音質は平均的だと思われる。本家はすべての作品がスペシャル版2枚組みで発売されているが、日本でも発売中である。MGMのDVDは日本では20世紀フォクスから発売されるので将来のブルーレイディスクを期待したい。

縮みゆく人間

これはPAL版

LD500円。ハードオフにて。
脚本がリチャード・マシスンだけあって、ワンアイディアであるが最後まで飽きさせない。とにかく特撮がすばらしく、今観ても遜色が無いのが凄い。特に合成が見事で、実景に合成される主人公の輪郭が不自然でなく「どうせ合成だろ〜」と斜に構える事が無いのに感心する。巨大クモとの戦いのシーンも見事で、「日本誕生」での三船対ヤマタノオロチの様に誤魔化していないのが素晴らしいと思う。CGの無い時代によくもここまでやったもんである。
話が進んでゆくにつれて内容が哲学的になり、主人公がどうなるのかは観ている観客に委ねられる。このまま縮んでゆくのか、縮小がこれで止まってしまうのかはぼかされているが、中途半端なモノを見せられた印象は無い。
監督はジャック・アーノルドで、「アマゾンの半魚人」が代表作。
仕様 TVサイズ(オリジナルはビスタサイズ)・モノクロ・デジタルモノラル・CXエンコード。音質は時代を考えると良好。画質もきれいなモノトーンで見やすい。時代的にはカラーでも良さそうなモノだが、恐らく合成などの特撮を考えてあえてモノクロにしたと思われる。

伊福部昭の自画像

正直買う価値ないです

ハードオフにてLD1600円。
これは大変な拾い物である。91年に行なわれた、喜寿記念コンサートのライブ収録であるが、巨匠の手腕が存分に発揮された名盤である。一万円もする高額商品なので、購入をためらった人は多いだろう。
伊福部本人の指揮が見られるソフトはあとは、確認した限りでは東宝LDの「サウンドコレクション ゴジラvsメカゴジラ〜レコーディングライブ〜」と、キングレコードから発売されたサントラCDボックス「怪獣王」の付録の20センチシングルLDしかない。
DVDは出ているのかわからないので処分できないLD筆頭。

仕様 TVサイズ・デジタルステレオ・CX。

「時空の旅人」LD500円。
前々から探していたソフトだが、何でかと言うと全く面白くないからである。我ながらこの天邪鬼ぶりには呆れてしまう。
兎に角90分しかないのにあれこれ詰め込み過ぎ。今のレベルで見ても作画が非常に良いだけに非常に惜しい作品である。

仕様 ビスタサイズ・デジタルステレオ・ドルビーサラウンド・CXエンコード

2001年に狂う

2001年宇宙の旅」のLDを購入してからというもの、ほぼ毎日観ている。CAV版と違い、とっかえひっかえしなくて良いので、鑑賞が楽なせいも有るけど。
全く噛めば噛むほど味の出る映画。かったるいシーンも多いし、馬鹿な俺にはよく判らないシーンも多いのだがつい見入ってしまう。俺もモノリスに触って進化しておりこうさんになりたい心境。もうチョッと利口になれば世渡りも多少は楽になるンだけどねぇ(笑)

「2001年宇宙の旅」LD800円也。
800円は今の俺には痛い金額だが珍しいのでやむなく(笑)購入。
「黙ってDVD買えばいいだろう」という意見が聞こえてくるが、MGMなのにワーナーのマークがついているDVDをどうしても買う気になれん。ソニーがMGMを買収したので過去の作品の再発を望む。
500円で買った全編CAVのLDボックスよりはやや画質が劣るが、音響がドルビーデジタルになっているのが売りの一つとなっている。
最初に観たのはもう10年以上も前だが、初見の時はさっぱりわからなかった。今もわからない様なものだが、観れば観るほど味が出るスルメみたいな映画なのは間違いない。
ディスカバリー号て、「スペースバンパイア」の吸血宇宙人の船に似てるよな。ワザと似せたんだろうか?
仕様
シネスコ・デジタルステレオ・ドルビーデジタル。画質は、CAVボックスよりやや青味がかった印象。ドルビーデジタルは控えめな感じ。冒頭の原人たちの水辺を巡る争いのシークエンスではリアチャンネルの分離感がある。
ティム・バートンのコープスブライド」サントラ250円也。
信じられない事に全曲傑作という大変なアルバムである。「ナイトメア・ビフォア・クリスマス」と同レベルの傑作。こう言うことがあるからブックオフめぐりは止められないのだ(笑)

「女王陛下の007」「死ぬのはやつらだ」「黄金銃を持つ男」「ムーン・レイカー」、と一番ダメな頃の007のサントラオール250円。
映画はアレでもバリー節は健在、と言う事でスコアには別に文句はないが、デビット・アーノルドのスコアがあまりにもはまりすぎるので、バリー先生の出番がもう永久にやってこないのはチョッと寂しい気がする。
「カジノロワイヤル」250円。
本当は新作のが欲しいし、正直バカラックはあんまり好きじゃないけど、オースティン・パワーズのネタでもあるので購入。数ヶ月前から250円の値札が貼られていたのに誰も買おうとしない(笑) 皆メ○ラなんだろうか?
ランボー3」サントラ250円也。
当時発売されたポニーキャニオンのやつじゃなくて、70分収録の完全版。哀愁の一作目、全編マッチョの二作目、で三作目はどうかと言うと、なんかマイルドな印象。結構激しいシーンもあるんだけど、二作目からの流用だったり(しかもテープ編集あり) クライマックスの戦車対ヘリの戦いはもう笑うしかない。まぁ、三作品に律儀に付き合ったJ・ゴールドスミス先生にはご苦労さんと言いたいですね。
「SILENT FALL」と言う多分未公開のサントラ250円也。
スコア担当はスチュアート・コープランド。目立った仕事と言えば、「ハイランダー2」ぐらいしかないし、バンド出身者の映画音楽家としてはダニー・エルフマンほど知名度は高くない。そう言う意味ではサントラは貴重とも言える。中身はイージーリスニング調で聴きやすく、割と気に入っている。
バットマン・リターンズ」250円也。
もう言う事無し。60分エルフマンである。「バットマン」と「シザーハンズ」と「ナイトメア・ビフォア・クリスマス」をミキサーにかけた様なスコア。何処取っても金太郎飴状態。そこがイイんだけどね。