「2010」「バロン」

不良品続出だった

ここんところサントラのことばかり書いてる。どちらも廃盤久しいサントラだが、BOOKOFFにて発見してしまった! 値段がどちらも500円で迷ったが意を決して(笑)購入。
バロン」はマイケル・ケイメンバロック調の優雅なスコアが聴ける傑作で、何時もは明瞭なメロディをあまり書かないケイメンにしてはファンファーレがとても簡単で覚えやすい。エリック・アイドルと共作したスルタンのオペラ(いかにもギリアムらしい)も貴重だろうなぁ。
「2010」はピーター・ハイアムズの最後の輝きだったのではないだろうか? キューブリックに挑戦した無茶の割にはそんなに酷い出来ではない。俺は結構好きである。
木星軌道上のモノリス接触してどッかに飛ばされたロシア人飛行士を良く見たら、オースティンパワーズでロシアの将軍を演じていた俳優だな。エアホースワンでハイジャックした機体を無理矢理離陸させるテロリストもこの俳優じゃん。この人ロシア人専門なのか?


ころころのハイムズはJ・ゴールドスミスかブルース・ブロートンあたりと組むのが当たり前だったが、2010は何故かデビット・シャイアである。サントラは殆どがシンセで演奏された無機的なスコアだが、しかし流石ベテランである。クライマックスとエンドタイトルはちゃんと感動的なオケ・スコアにしてある。
デビット・シャイアの傑作は「さらばいとしき女よ」が一番多く上がるンじゃないか。ジャズを取り入れたオケ・スコアで、このジャンルではJ・Gの書いた「チャイナタウン」と双璧であると思う。これらのスコアの印象が強すぎて、オリジナルである「マルタの鷹」や「3つ数えろ」を観た時、マックス・スタイナーが書いたジャス味の全然無いオケ・スコアに違和感を覚えた。やっぱり映画を観た順序て言うのは大切なんだなと改めて認識。「用心棒」より「荒野の用心棒」を先に観た人はオリジナルの用心棒見て違和感を覚えるンだろうか?
所でデビット・シャイアはタリア・シャイアの前の旦那でしょ。するってえとコッポラと義理の兄弟だった訳だ。でもコッポラの映画は一作しか参加してない。何故か? それはコッポラの親父が作曲家だから*1



*1:カーマイン・コッポラ。映画音楽家としては一流半、といったレベル