奇跡の丘
何かとスキャンダルばかりのパゾリーニ監督が、ハリウッド史劇とは全く違う、土着的な、小汚い古代世界で、キリストの誕生から復活までを描いた真面目な映画。俳優は殆ど素人で占められ、主役のキリストを演ずる俳優も、監督が拾ってきたド素人だ。
ウンコ・チンコ期待すると裏切られるので、その手の趣味の方には余り重要な映画ではないだろう。
劇中、キリストが奇蹟を起こすシーンが特撮無しで描かれる。
ライ病で顔が極端に変形した人*1がキリストに救いを求める。キリストが言葉をかけると患者の顔が治ってしまう奇蹟がココで描かれるのだが、二人のやり取りとか、感情が表に出てない様に見える演出とか、とにかく妙に脳味噌に響くので私は爆笑してしまった。笑いながらも不謹慎だと思ったが*2、笑ってしまったものは仕方が無い。
モンティ・パイソンが「聖書」を映画化した作品と似ている気がする。
仕様
ソニー発売・二枚組三面・ヴィスタサイズ・モノクロ・モノラル・ＣＸ。呆れたことに１万４千円もする。誰が買うんだ？
