トップガン

スンゴイ音!

「ミッドウェイ」の正当な後継者はやはり「トップガン」でしょう。ブラッカイマー製作の映画は、大作と言われるけどよく見りゃかなり安い事に気付く。「トップガン」がいかにツギハギかは、尊敬する映画秘宝司令長官町山智浩元帥が「映画秘宝」誌上で詳しく書いてある。メンドクサイのでそっちを読んでくれ。俺に文章より遥かにマシに解説してある。*1


ヒットして俺も好きな作品「クリムゾン・タイド」を見てみよう。「レットオクトーバーを追え!」に触発されたのは明らかだが遥かに安い「レッド」は潜水艦だけとっても3種類のセットが組まれている。レッドオクトーバーダレス、それとレッドを追うアルファ級の潜水艦。所がクリムゾン・タイドではアラバマのセットしかない! 途中ロシアの潜水艦と交戦するが、ロシア潜側の艦内描写は一切ない。ストーリーが始まってしばらくするとアラバマだけの描写だけで全部済ましている。話がそうだから、と言われりゃ一応納得は出来るが、でも安い
仕様
トップガンのLDはAV*2の世界で初めて「まとも」と言われたソフトである。何でかっつーと、それ以前の映画のLDソフトには、画質音質の優れたソフトが無かった事を意味している。
劇場公開はシネスコであるが、空中シーン撮影の為にアナモレンズ*3搭載のパナビジョンキャメラを使うことが出来ず、スーパー35mmキャメラで撮影された。スーパー35mmはオプチカルトラックまで画像記録が出来るので、乱暴な言い方だがサイレント映画の画面比率と同じになる。そこからシネスコ版とビデオ用のTVサイズ版が作られるが、TVサイズ版もオリジナルのネガからトリミングされているのがミソ。
LD末期にトップガンTHX−LDが発売されたが、何故か画面比率がビスタサイズに近くなっていた。監督はかなりスコープ画面にこだわっていたのに不思議。*4
日本では三種類あるLDの内二種類を所有。最初のLDは持ってない。パイオニアスペシャル・コレクション・シリーズで全編CAV標準ディスクのLDが発売されたが、これはスタンダード画面。オマケ映像で、同一シーンのTVサイズ版とシネスコ版の比較が、撮影キャメラマン監修の上収録されている。でもそんな事せずに映画そのものもシネスコで収録すればよかったのに、と思うのは俺だけじゃなかったろう。因みにこのLDは350円で購入。
で、上にも書いたTHX−LDですが、画面に関しては先に書いたとおり。音響が70mm音源より5.1にミックスされているが、まあ驚異的な音で、半端なシステムだと確実にスピーカーを壊す(笑)





「東北なンだなぁ」(by丹波哲郎)




*1:エライ手抜

*2:オーディオ・ビジュアル

*3:左右圧縮レンズ

*4:現行の米版DVDはシネスコ収録らしいが