エル・コロナド 秘境の神殿

米版DVD(何とワーナーから発売)


今時珍しいロジャー・コーマン主義」を前面に押し出した(画面の充実感は月とスッポンなので「ネオ・コーマン主義」とでも言おうか)超超超超低予算アクション映画なンですけど全くチープさを感じない大傑作。映画秘宝でも大々的に取り上げられ絶賛、チョッと褒めすぎじゃないの?と観る前は思ったが結果満足。DVDのメイキング(カルトでもないのに低予算映画にしては異例の70分もある)をみると、何でこれを日本でやれないの?と思わず歯軋りしてしまう。撮影現場はとにかく安いが、殆どのシーンに必ず特殊効果が入っているが言われなきゃ気がつかない。○が○から出てきたシーンは思わず膝を叩いた位だスターウォーズもCGの精度落として良いからこの映画みたく観客をもっと驚かせて欲しいものです。
で、日本で似た映画を探したがあえて近いと言えば「ビジュアル・バンデッツ」かな?… えっ?覚えてない?
売り方がマズイ様な気がしないでもない。タイトルからはインディーモドキのトレジャー・ハンティングみたいな印象を受ける。初回のパッケージは、紙ケース(これがチョイと安いが)から出すと、観音開きになるワイドな見開きジャケット。劇中のハイライト恐怖の報酬を思い起こさせる「丸太橋」のシーンを再現したモノだが…。
でも実際の内容はロジャー・スポッティスウッド監督の、ニカラグアで革命に(うっかり)参加してしまうジャーナリストを描いた「アンダー・ファイヤー」に近い。中米の革命騒ぎの話しなんだよね。そう言う売り方をしなかったのは正解かもしれないが、宣伝の先入観が強すぎる人は違うモノを見せられたかと「アレレ?」となりそう。
仕様
スクイ−ズシネスコ・ドルビーデジタル5.1・吹き替えあり。画質はビデオ映像っぽいのでやや安く感じる部分がある。音響は文句無し。メイキングではハッキリと触れられていないが実写部分はデジカメ撮影。合成シーンが多量にあっても画質にばらつきがないのはデジタルのおかげだろうか。
メイキングにはスコアのダビングシーンもある。しかも大管弦楽団。何処に予算があったんだ?

虚房サントラ館さんに「エル・コロナド」のサントラが紹介されています。必読のこと。