砂の器

ブートで入手したビデオより


初めて蒸気機関車の汽笛を生で聞いた時ブワッ!と涙が溢れてしまった。丁度車を運転中だったので大変焦った。自分に何が起きたのか一瞬理解出来ず浮遊霊にでも憑かれた(笑)かと勘違いした。車を止め落ち着いてから、はて何で泣いてしまったのか考察したのだけど、「砂の器を観たから」と言う結論が出た。汽笛を聞くと条件反射で泣いてしまう様に刷り込まれてしまったのだ
丹波先生砂の器は20回以上も観ているのだが、必ず泣いてしまうのが亀嵩駅での親子の別れのシーン。これから国立療養所に送られる父と残される事になった幼い息子。その息子は父との別れを惜しみ線路を伝って駅まで走る。うな垂れていた父はふと視線を上げた瞬間こちらに走ってくる息子を見つける。立ち上がりヨタヨタとホームを走る父と息子が抱き会うクライマックスは現場にいたスタッフももらい無きしたそうだ。バックの音楽もグワッ!!と盛り上げる。ホームで泣き崩れる親子を引き裂く様に鋭く汽笛が鳴る。もう二度と会えない予感すら感じる悲しい響き。
これからも蒸気機関車の汽笛を聞くと泣いてしまうんだろう(笑)
仕様
イオニア発売。シネスコ(松竹グランドスコープ)・デジタルステレオ・CX。
最近DVDを借りて観たンですけどLDとの画質の差が極端で唖然。どうやらネガ起こしではなかった様でLDはお世辞にも画質が良いとは言えなかったが、DVDは眼にも鮮やかな日本の風景と四季。悔しいが、美しい日本の自然がこの親子に対しては何の助けにもならないと言う皮肉がDVDの方でより深く味わえる。