秋刀魚の味

「小津」の魔法使い


小津安二郎監督の遺作だそうです。俺は小津監督の映画は他に「小早川家の秋」しか観ていないし、しかも他社に出向いてでの監督作なので、チョッと歪な感じがしないでもない。先代中村雁次郎のキャラクターが強烈で、映画を食われた感じだ。
で「秋刀魚の味」ですけど、出演している連中は何かってえと昼間っから食ったり飲んだり、仕事しろ仕事!(笑) あっ!いけねえ俺はそんな事言える身分ではなかった(笑) 会話ときたら「そうかな?」「そうですよ」「そうかな?」「そうですよ」「本当にそうかな?」とか、いい加減にしろ!!(笑)
仕様
何と20年前製造のLDである。経年劣化もほとんど無いし、スノーノイズも見受けられない今もちゃんと鑑賞可能だから恐れ入った。耐用年数として少なくとも20年は商品として問題ない事の証明になるが、時既に遅し、今時代はDVDである(笑) 当時は(不正確な情報だが)ディスクの不良率70%もあったそうで、買っても良品に当たる率は1/2より低かった訳だ。よく商売として続いたもんだと感心するよ。
初期の予定ではLDの展開は国際的にやるはずだった。ハード面のプレーヤーに関しては日本のイオニアが担当し、ソフトの製造に関してはアメリカのMCAがするはずだったのだが、いざ工場のラインを動かしてみると先に書いた不良率70%でこれではとても商売にならない。パイオニアは仕方なく自前でLDのプレスをするハメになってしまった。
イオニア販売。カラー・モノラル。発色を抑えた渋い映像。音も聴きやすい。同じ事又書くが20年前のディスクとはとても思えない。