ゴジラファンタジー・ゴジラ伝説

爆発演奏が楽しめる伊福部昭


伊福部昭大先生の映画音楽の集大成と言える「SF交響ファンタジーと言う作品があります。ファンなら絶対聴いている名曲です。初演(汐澤安彦指揮・東京交響楽団)をライブ録音したLPを今も大切に持っていますし、CDになった時も直ぐ買いました。モノラルで音質の劣るサントラでしか聴いた事のないモチーフの数々が、フル編成のオケでドッカン!と耳に飛び込んできた衝撃を忘れられません。特に伊福部マーチと呼ばれる名曲がオリジナルより遥かにアップテンポで演奏された時にゃ、あんた!鳥肌が立ちましたよ!所が、伊福部先生はこの初演の演奏には良い印象を持っていないようですね。何故かと言うと、最近「伊福部昭の芸術」と言うキングレコードが出した4枚のCDを聴く機会があったンですけど、エネルギッシュなモノを極力抑えている様に感じたからです。SF交響ファンタジー第1番のハイライト、伊福部マーチ合戦が何故か燃えないンです。初演の演奏よりテンポがかなり遅くなっているンですよ。御大自ら総指揮を執ったこのCDは、御大の意図する通りに演奏しているのだけど、衝撃的な初演を「ミゾが擦り切れるまで」聴いた自分にはナンとも微妙なCDとなってしまいました。初演の演奏をオリジナルと思い込んでいる人(刷り込みとも言う)は多いと思うね私は音楽の教養はありません、以上の文は「印象」のみで書いています抗議しないでね
ビデオ版ゴジラ伝説は、新たな曲を作るはずだったのですが、結局NGになったそうです(井上誠氏のCDライナーに書いてある) 個人的には地球防衛軍マーチ」が編集され短くなっているのがイタイです。
仕様
東宝ビデオ発売。両面表ジャケット。ディスクは「SF交響ファンタジー」がA面、B面はヒカシューがアレンジした「ゴジラ伝説」となっております。デジタルステレオ・CX・シネスコ・スタンダード混在画面。
「SF交響ファンタジー」は初演を音源に使い、映像とシンクロさせた東宝特撮の芸術を凝縮した傑作です。チョッと残念ですが、デジタルサウンドのLDにもかかわらずCDより音が劣ってます。(初演の)ライブ録音はデジタルで行なわれたが、ビデオ編集にはアナログ1インチVTRを使ったのかな?とすれば音の劣化は残念ながら仕方が無いね。