ファンハウス/惨劇の館

これは旧版のDVD?かも

フーパー先生である。のっけから「サイコ」のシャワーシーンのパロディが失笑を誘う。映画よりノベライズの方が出来が良いとか、「ポルターガイストの原型はこの映画だとか言われているが、どんなもんでしょう。あまり似ているとも思えないが、まあ、全然パッピーエンドでない終り方がフーパーらしいと言えばそうだけど。因みに(全然因まないが)撮影は、ウォルター・ヒル組のアンドリュー・ラズロだ。贅沢な気がしないでもない。
注目したいのは映画そのものではなく何時もの事ながらスコアである(笑) ジョン・ビール*1と言う、聞きなれない作曲家がスコアを担当している。俺の知っている範囲では、この人が手がけた映画はこれ一作しかない。じゃあ映画にあまり縁の無い人かと言うとそうではなく(100%の確信は無いが)予告編専門の作曲家のはずである
ハリウッド映画の予告編は製作からして本編と権利が違うらしく、付けられる音楽もオリジナル・スコアでなく、既製の映画音楽であったり、予告編専門の作曲家を雇って付ける事がほとんどと言う。特殊な例として「ジャッジ・ドレッド」が有るが、スライ*2のこの映画は最初ジェリー・ゴールドスミスが手がけるはずであったが、何か理由が有り(詳細は不明)スコア担当から降りたのだが、予告編の音楽は何とJ・Gなのである。これは非常に珍しい事でJ・Gの「ジャッジ・ドレッド」にかける決意すら感じる出来事であるが、映画の方はアラン・シルベストリに交代している。ヴァレース・サラバンドのカバー演奏CDで再録音版を聴く事が出来る。
プロモーション・オンリーのサントラを所有しているが力作。メインタイトルは巨匠バーナード・ハーマンを思わせる分厚いブラスが豪快に鳴り、この手の映画音楽が好きな連中にはタマラン御馳走に等しいスコア。このスコアだけだと映画自体も傑作に思えるが(笑) まあ、何とも皮肉です。
MCAのマークが付いている一応オフィシャルのCDだが現在は入手は難しいだろう。
仕様
イオニア販売・TVサイズ(オリジナルはシネスコ)・ステレオ・ドルビーサラウンド・CX。わりと初期のディスクで、入手は難しいと思われるが、ユニバーサル発売の輸入版は入手可能。所でこのLDは音声レベルが低く、アンプのボリュームを高めにしないと聴き取りにくいです。


*1:スコアのオーケストレーション等の仕事もやっているようだ

*2:もちスタローンの事