SFソードキル


のLDをオークションでゲット。岸田塾長のレビューを読むまでは馬鹿映画だと思っていたが、とんでもない考えちがいだった。主人公の藤岡弘、のピンとした緊張感が全編に張り詰めていて笑いの要素は全く無い。日本で氷ずけになった侍が何でアメリカにいるのか、しかも通訳もいないときたもんだからどう考えても突っ込み満載の馬鹿映画にしかなり様がないはずが、見ごと一級作品になっている。寿司屋で客に「トシロー・ミフネだわ」と言われた所はちょっと笑ったけど。
サントラファンとしてはこの作品のオリジナルスコアが気になる。作曲はリチャード・バンド。悪名高いチャールズ・バンドの弟だ。驚いたのは、演奏がイギリスの名門ロイヤル・フィルハーモニック・オーケストラだと言う事。そんな所に金かけないで本編をもっと充実させればいいのに、と思ったのは俺だけではあるまい。そうか、だから本編が80分しかないのか。本編の費用を削って音楽を充実させたと見える。オーケストレーションと指揮はシャーリー・ワーカー。映画音楽家では珍しい女性である。(カーペンターの「透明人間」などを担当している)女性としては珍しく豪快にオーケストラを鳴らすお人なのでサントラが欲しい所。
仕様
カラー・TVサイズ・モノラル。ベストロンビデオなので画質は期待していなかったが意外と見やすい画質である。確かにノイズが多い画質だが明るいシーンが多いのでさほど気にならない。DVDはプレミアが付いて原価の倍近い値段が付けられているがLDの画質で十分。